空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

トンボ

 おはよう!

 ぼくは

 トンボ です。

 

 こころも からだも かるーい

 トンボ なのです。

 

 かるくて かるくて

 空気じゃ ないかと おもうくらい です。

 だから いつも いつも

 とっても さわやかな ここち なんだよ。

 

 旅を するのも

 だいすき です。

 

 フッと おもいたったら

 どこへ だって スーッと 飛んでゆけます。

 はねを キラッ キラッ とさせて

 お日さまと たのしい おはなしを しながらね。

 

 そう、

 ぼくは

 かるーい かるーい

 トンボ なのですから。

  

 目が おおきいから

 よーく みえるんだよ。

 とおくの かわいい お花や

 きよらかな 小川や

 きみの すてきな すてきな こころもね。

 きれいな もので いっぱい だから

 うれしくて うれしくて。

 

 そしてね

 ぼくは おもうのです。

 

 世界は ほんとうに ほんとうに

 うつくしい って。

 

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ヨット

 ぼくは

 ヨットです。

 

 まっ白な 帆を

 まっすぐに たてて 走ります。

 

 空の 神さまも

 海の 神さまも

 やさしく ほほえむ なかを。

 クラクラ するほど 透きとおった

 青の なかを。

 

 風が ふくと

 こころは 夢で はちきれ そうになり、

 あふれる 陽ざしに

 からだは よろこびで いっぱいに なるのです。

 

 たのしいね って

 波しぶきが はしゃいで ぼくを ぬらす。

 うれしいね って

 ともだちの カモメも イルカも

 ひとみを キラキラ させて いっしょに ついてくる。

 

 むねが キューンと するほど

 ひろく まぶしい 世界へ。

 

 きっと

 どこかに ある 宝島へ。

 

 ひかりの 上を すべるように

 水平線に すいこまれるように

 

 ぼくは

 いま

 走っている!

 

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さかなの あかちゃん

 さかなの あかちゃん

 みつけたよ。

  

 うつくしい

 川の ほとりでね。

 

 せんせいの 水と いっしょに

 たのしそうに たのしそうに

 みんなで 泳ぐ れんしゅうを しています。

 

 さかなの あかちゃん

 みつけたよ。

 

 ちいさな

 川の ほとりでね。

 

 びっくり したような

 まんまるい ひとみをして

 うれしそうに うれしそうに

 みんなで なかよく あそんでいます。

 

 いつも お水を のんで いるから

 いつも お水に あらって もらって いるから

 おくちの なかも、からだの なかも

 とても とても きれいです。

 

 そして

 水と おんなじ

 あかるく すきとおった こころの ままで

 キラキラと かがやく こころの ままで

 すくすくと すくすくと

 おおきく なって ゆくのです。

 

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夏の雲

 夏の雲は

 きれい だな。

 

 こころの 底から

 まっ白 なんだね。

 

 夏の雲は わらってる。

 たのしい ことで いっぱい なんだね。

 うれしい ことで いっぱい なんだね。

 

 夏の雲は

 きもちよさそう。

 

 まっ青な 空の なかを

 りょうてを ひろげて

 おもいっきり のびのび している。

 

 よろこびに モクモク ワクワク

 しあわせに モクモク ワクワク

 ふくらんで ふくらんで

 あそぼう って よんでいる。

 かけておいで って よんでいる。

 

 夏の雲が。

 

 夏の雲が。

 

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手花火

 手花火を したら

 アリさんたち みてるかな。

 夜が お花を 咲かせたよ って

 ニッコリ しながら みてるかな。

 

 手花火を したら

 スズメさんたち みてるかな。

 夜から 宝石が うまれたよ って

 うっとり しながら みてるかな。

 

 手花火を したら

  のら猫さんたちも みてるよね。

 ちいさな ドラゴンが 火を ふいてるよ って

 びっくり しながら みてるよね。

 

 みんな みんな みていてね。

 みんな みんな たのしんでね。

 

 ぼくは ちいさな 魔法使い

 いまから 魔法の

 はじまり はじまり!

 

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 雨で すっかり

 きれいに なったから

 空が おめかし しています。

 天使たち から もらった

 なないろの リボンを つけて。

 

 雨で すっかり

 きれいに なったから

 空が 「ありがとう」 と

 雨に てがみを かいて います。

 天使たちが つくった

 なないろの うつくしい インクで。

 

 すっかり きれいに なった 空は

 うれしくて うれしくて

 しあわせの 歌を うたって います。

 なないろの かわいい こえで

 はてしなく すきとおった こえで

 とおーい とおーい

 あおーい あおーい

 山へ 海へ

 とどくように 祈るように。

 

 それが、

  虹 なのですね。

 

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ひとみを とじたら

 ひとみを とじたら

 おかあさんの やさしい おかおが うかぶよ。

 犬の シロが しっぽを ふって いるのもね。

 

 ひとみを とじたら

 まっ青な 空が からだの なかに ひろがって

 ともだちの たのしい えがおが うかぶよ。

 

 そしてね

 そおっと ひとみを あけたら

 おかあさんの すがたが みえて

 シロの こえが きこえて

 よかったなあ って

 うれしいなあ って

 ぼくは にっこり します。

 

 ふしぎなのはね。

 おかあさんの ことも

 シロの ことも

 ともだちの ことも

 もっと もっと

 すきに なって いるのです。

 

 いまから

 ともだちに あいに いってきます。

 ひろーい ひろーい

 まぶしい まぶしい

 ほんとうの 青空の なかを。

 

 シロと

 いっしょにね!

 

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