空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

こころの あかちゃん

 こころの

 あかちゃん

 うまれたよ。

 

 ぼくの なかで

 うまれたよ。

 

 うふっと わらって いるときに

 にっこり わらって うまれたよ。

 

 お空を みあげて いるときに

 きれいな ひとみで うまれたよ。

 

 まっすぐ 歩いて いるときに

 すなおな こころで うまれたよ。

 

 おいしい お菓子を たべたときに

 ピンクの ほっぺで うまれたよ。

 

 きれいな お水を のんだときに

 きれいな からだで うまれたよ。

 

 じてんしゃに のって いるときには

 つばさを もって うまれたのです。

 

 ぼくの

 こころの あかちゃんは

 かわいい こえで おうたも うたえる。

 しあわせ って いつも いつも わらってる。

 

 ぼくの すてきな すてきな

 こころの あかちゃん。

 だいじに だいじに まもるんだ。

 ずーっと いっしょに いたいんだ。

 

 だって、

 せかいで いちばーん

 たいせつな たいせつな

 ぼくの 宝もの なんだもの!

 

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クレヨンさんの おでかけ

 こんにちは!

 ぼくは

 クレヨンです。

 

 おでかけが

 だいすき なんだ。

 

 おともだちの

 まっ白な 画用紙さんと

 どこへでも あそびに ゆくんだよ。

 

 自転車に のったり

 電車に のったり

 歩いて ゆくのも だいすき。

 みんなで ゆられ ながら

 ウキウキ ワクワク おでかけ するのです。

 かわいい かわいい カバンの なかでね。

 

 海へ いったら 海の よろこびを

 山へ いったら 山の よろこびを

 空を みあげたら 空の よろこびを

 かくのです。

 

 もちろん

 お花さんや うさぎさんや 小鳥さん、

 ウミガメさんに ヒトデさん。

   それから...

   カブトムシさんに とんぼさんも

 それに、こびとさんと いしころさんもね!

 

 あっちにも こっちにも

 すてきな もので いっぱい。

 だいすきな もので いっぱい。

 もう うれしくって うれしくって。

 

 スキップ したり

 ゆっくり ステップ ふんだり

 クルクル って まわったり。

 ていねいに ていねいに

 こころを こめて かくんだよ。

 

 するとね、

 ぼくたちの いろが

 まぶしい くらいに かがやいて くるのです。

 画用紙さん だって

 うれしくて うれしくて

 にこにこ にこにこ わらって ばかりなの。

 

 もう、たのしくって たのしくって

 いつまでも いつまでも

 かいていたく なるんだ。

 

 だって、どこへ いったって

 であうもの みーんな

 みるもの みーんな

 うつくしさに あふれて いるんだもの。

 やさしさに あふれて いるんだもの。

 

 そしてね、

 ぼくたち クレヨンは

 絵を かいていて わかったの。

 

 ぼくたちも

 みんなも

 この世界も

 あふれる くらいの 愛で

 いっぱい なんだ、って。

 

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波の おはなし

 こんにちは!

 ぼくは

 波です。

 

 みんなに おはなしを したくて

 とおい とおい 海から やってきました。

 

 ペンギンさんと あそぶ たのしさや

 クジラさんと 旅する うれしさや

 海草さんたちの よろこびの ダンスや

 貝さんたちの かわいい ひとりごとの

 おはなしをね。

 

 それから...

 月夜の 人魚さんの

 おうたの うつくしさに うっとり

 きいて しまうことや、

 サンゴさんたちの

 いろとりどりの 夢に、きれいだなぁ って

 おもわず ためいきがでてしまう ことを。

 

 そしてね、

 さかなさん たちの おしゃべりは

 めがさめるほど すきとおって いるんだよ。

 だから 海は いつも いつも

 きれい なんだ。

 

 ね、

 どの おはなしも

 すてきでしょ!

 

 また

 海辺に きたら

 ぼくの おはなしを

 ゆっくり きいて くださいね。

 

 まだ まだ

 おはなし したいことが

 たーくさん あるのです。

 

 だって、海の なかには

 命たちの 生きる よろこびで

 生きる しあわせで

 あふれる くらいに

 いっぱい なんだもの!

 

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すずめの こども

 はじめまして。

 ぼくは

 すずめの こどもです。

 

 まいにち まいにち

 あいさつの れんしゅうを しています。

 

 あいさつは

 とっても たのしいのよ って

 おかあさんが おしえて くれたんだ。

 だから いっしょうけんめい

 れんしゅうを します。

 

 あさは おはよう、の

 れんしゅうを するんだよ。

 いちばん はじめは

 お日さまに

  おはよう! 

 風さんに

  おはよう! って

 あいさつを するのです。

 にっこり わらってね。

 

 するとね

 お日さまも 風さんも

 とっても うれしそうに

  おはよう! って

 いってくれるの。

 

 おひるは こんにちは、の

 れんしゅうを します。

 おうちの やねさんにも

  こんにちは!

 でんしんばしらさんにも

  こんにちは!

 ゆうびんポストさんにも

  こんにちは! って。

 やっぱり にっこり わらってね。

 

 そうしたらね

 みーんな にっこり

 せかいじゅうも にっこり

 してくれるんだよ。

 

 もう、まわりは にっこりで いっぱい!

 たのしくって たのしくって

 おかあさんの いってた とおりなんだ。

 

 よるは おやすみなさい、の

 れんしゅうを するの。

 お星さまにも

 お月さまにも

  おやすみなさい。

 きょう であった みんなには

 こころの なかで

  おやすみなさい。 って。

 こころを こめて そおっとね。

 

 するとね

 やさしい きもちに なってきて

 やわらかい きもちに なってきて

 しあわせな きもちに なってきて

 眠りの 神さまが

 ふんわり つつんで くれるのです。

 

 そしてね

 うつくしい 夢を みながら。

 みんなに あいさつ できる あしたを

 たのしみに しながら。

 ふんわり ふんわり 眠るのです。

 

 もちろん

 にっこり

 わらってね。

 

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ぼく しってるよ

 ぼく

 しってるよ。

 

 いしころさんが

 かわいい あくびを してたのを。

 お花さんが

 きれいな おはなし してたのを。

 

 ぼく

 しってるよ。

 

 めだかさんたちが

 たのしそうに えんそく してたのを。

 おにわの すみに

 こびとさんたちの おうちが あって。

 お日さまに

 えくぼが ふたつ あって。

 お月さまが

 とっても はずかしがりやさんで。

 お星さまが なかよく

 てを つなぎあって いるのを。

 

 そしてね

 アリさんたちが

 まいにち まいにち

 お空に お祈り しているのを。

 

 それからね

 それからね

 

 おかあさんが

 ぼくの ことを

 せかいで いちばーん

 だいすきだ って。

 

 ぼく

 しってるよ。

 

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アイスクリームさんが やってきたよ

 アイスクリームさんが

 やってきたよ。

 

 ぼくの おうちに

 やってきたよ。

 

 まっ白な ドレスの

 バニラの アイスクリームさんが

 おかあさんの かいものかごに のって

 おしとやかに やってきたよ。

 おぎょうぎ よく

 きちんと すわってね。

 

 ぼくは うれしくて うれしくて

 そおっと さわったの。

 するとね、ひんやりして いて

 ちょっぴり はずかし がってる みたいなんだ

 ちょっぴり びっくり している みたいなんだ。

 

 きっと、

 うつくしい うつくしい

 まっ白な お国で うまれたんだね。

 きれいな きれいな

 まっ白な こころに うまれたんだね。

 

 ひとくち だけで

 みんなを にこにこに してくれる

 アイスクリームさん。

 みんなを しあわせに してくれる

 アイスクリームさん。

 やさしすぎて すぐに とけちゃう

 アイスクリームさん。

 かわいい かおりの 天使 みたいな

 アイスクリームさん。

 

 ぼくの だいすきな だいすきな

 まっ白な ドレスの

 バニラの アイスクリームさん。

 

 アイスクリームさん って

 

 アイスクリームさん って

 

 きれいな きれいな

 お姫さま みたいだね。

 やさしい やさしい

 お姫さま みたいだね。

  

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せみの うた

 せみたちが

 うたって いるよ。

 

 生きている ことが

 だいすきだ って

 うたって いるよ。

 まっすぐに まっすぐに

 うたって いるよ。

 

 息をする ことが

 だいすきだ

 見える ことが

 だいすきだ

 聞こえる ことが

 だいすきだ

 動ける ことが

 だいすきだ

 感じる ことが

 だいすきだ って

 うたって いるよ。

 

 きれいな こころで

 すきとおった こころで

 まっ青な 空に むかって

 とおくの 山に むかって

 ひろーい 海に むかって

 たのしそうに たのしそうに

 うたって いるよ。

 うれしそうに うれしそうに

 うたって いるよ。

 

 せみたちが

 うたって いるよ。

 

 だいすきだ

 だいすきだ って

 うたって いるよ。

 

 生きている ことが

 だいすきだ

 だいすきだ って

 うたって いるよ。

 

 そんな せみたちの うたを

 夏が まぶしそうに

 きいている。

 しあわせそうに

 きいている。

 

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