空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

お空の ゆうびんやさん

 お空の

 ゆうびんやさんが

 やってきたよ。

 

 空いろの マントを なびかせて

 空いろの カバンも もって

 やってきたよ。

 

 秋の 神さまからの おくりものを

 せかいじゅうの みんなに とどけにね。

 

 ほら、みて

 木さんたちにも とどけて くれてる。

 ドングリさんに 山栗さん、

 柿さんに りんごさん、

 いろんな 木の実が いっぱいだもの。

 あっちにも こっちにも いっぱいだもの。

 

 葉っぱさんたちには

 うつくしい おようふくを

 とどけて くれたんだね。

 秋の お国で つくった

 あったかーい いろの おようふくを

 とどけて くれたんだね。

 葉っぱさんたちも すてきだなぁ って

 にこにこ にっこり わらってる。

 しあわせそうに しあわせそうに わらってる。

 

 ぼくの おうちにも

 とどけて くれた みたいなんだ。

 だって、おうちの あかりが

 あったかーく なったんだもの。

 こころの なかまで あったかーく なるほどにね。

 

 それに、お庭の こびとさんたちの まどべにも

 たんぽぽいろの セーターと おぼうしが おいて あったし、

 おひるね している いしころさんたちには

 ゆうやけ雲で つくった ふわふわ 毛布で

 ふんわーり つつんで あげて いたんだもの。

 

 お空の

 ゆうびんやさんが

 やってきたよ。

 

 空いろの マントを なびかせて

 たのしそうに たのしそうに やってきたよ。

 

 秋の 神さまからの おくりものを

 せかいじゅうの みんなに とどけにね。

 

 きっと、

 空いろの カバンの なかには

 やさしい やさしい しあわせも

 あったかい あったかい しあわせも

 いっぱい いっぱい はいって いるんだね。

 

 うつくしい うつくしい しあわせも

    いっぱい いっぱい はいって いるんだね。

 

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