空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

さくらさんの 花びらに のって

 さくらさんの 花びらに のって

 ぼく、

 たびを したの。

 

 春かぜさんが つれてってくれる

 とても とても まぶしくて

 うつくしい うつくしい

 たび をね。

 

 さいしょに いったのは

 あかちゃんの お国。

 いろーんな  あかちゃんたちが すんでる

 ふわふわの お国 なんだ。

 虹さんの あかちゃんや

 そよ風さんの あかちゃん。

 かみなりさんの あかちゃんに

 あくびさんや くしゃみさんの あかちゃんも いたよ。

 もちろん、

 いろーんな いきものさんたちの あかちゃんも たーくさんね。

 みーんな にこにこ していて

 とても とても なかよしなの。

 そこらじゅう

 なかよしの あまーい においで いっぱい だった。

 

 楽器の お国にも いったよ。

 王さまが カスタネットさんで

 お姫さまが トライアングルさん なんだよ。

 おふたりで

  ペコパコ ポコペコ って

 はくしゅで おでむかえ してくれたり

  ピンパル プルポン って

 おうたを おうたも  うたって くれたの。

 フルートさんに ハープさんに

 バイオリンさんに ピアノさん

 いろーんな 楽器さんたちが すんでいて、

 まいにち まいにち みんなと

 おんがく しているんだって。

 だからなのかしら

 みーんな すごーく あかるくて

 みーんな すごーく やさしくて

 すごーく すごーく しあわせそう だった。

 

 いしころさんの お国へ いったらね。

 どこもかも なにもかも

 ほんとうに きれい なのです。

 雨さんや 風さんに

 きれいに あらって もらって いるから なんだって。

 みんな とっても しずかで

 ほんとうに おぎょうぎが いいの。

 すてきな としょかんも びじゅつかんも あって

 みみずさんや だんごむしさんたちも

 あそびに きていたよ。

 

 あのね

 ぼく、

 さくらさんの 花びらに のって

 たびを したよ。

 

 ひかりの あかちゃんと いっしょに

 とても とても まぶしくて

 うつくしい うつくしい たび をね。

 

 ほんとだよ。

 

 だって、まわりも

 ぼくの てのひらも まつげも 

 さくらさんの

 きれいな においが しているんだもの。

 

 それに ずーっと

 こころが キラキラ かがやくんだ。

 ひかりの あかちゃんと いっしょに

 たびを していた からだね。

 

 きっと、きみも

 さくらさんの 花びらに のって

 たびを していたと おもうよ。

 

 ほら、まわりも

 きみの てのひらも まつげも 

 さくらさんの きれいな においが

 ふんわーり してるでしょ?

 

 こころが キラキラ って

 まぶしいくらいに

 かがやいて いるでしょ?

 

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