空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

サクランボさんの おはなし

 こんにちは!

 ぼくは

 サクランボ です。

 

 ぼく

 いつも いつも

 うれしいの。

 

 ひかりさんたちや かぜさんたちや

 すずめさんたちに ヒヨドリさんたち、

 もう、いろーんな みんなが

   あ、サクランボさんだ!

 って

 あそびに きてくれるんだもの。

 

 どうやら 

 ぼくの

 ピッカピカの まっかな えがお

 みんな だいすき らしいんだ。

 

 それにね、

 のらねこさんは

 ぼくを おみみに かざって くれるんだよ。

 すてきでしょ!

 

 でんしんばしらさんは

 ぼくを おむねに つけて、

 うれしそうに わらっていたの。

 そして、お月さまの ぶとうかいへ

 おともだちの エントツさんと

 いったんだよ、って

 ニッコリ してくれたのです。

 

 みみずさんたちは

 ぼくを おうちに かざって いるんだって。

 そうしたら

 おうちのなかが とっても あかるくなって

 しあわせな ここちに なるんだよ って

 おしえて くれたの。

 そして

 まいにち まいにち

 ぼくを みがいて くれている らしいんだ。

 なかよしの いしころさんたちと いっしょにね。

 

 かたつむりさんの

 イスさんにも なれたんだよ。

 そうしたら かたつむりさんの

 のーんびりの あったかーい おはなしが

 いっぱい きけたの。

 すてきでしょ!

 

 トカゲさんの まくらに なれたときは

 ほんとうに たのしかったんだ。

 だって、

 やさしくって すてきな ねごとが

 きけたんだもの。

 どんな ねごと、って?

 あのね、

   みんな ありがとう...

 って 

 とても とても ちいさな おこえで

 つぶやいて いたの。

 きっと

 とかげさんは ものすごーく

 はずかしがりやさん なんだね。

 

 それからね それからね。

 ぼく、

 アリさんたちの ゆうえんちにも なれたのです。

 そして そして

 アリさんたちの

 ごはんにも おやつにも 

 ジュースにも なって あげれて

 ほんとうに ほんとうに

 しあわせな ここちに なったの。

 

 うん、そうなんだ。

 ぼくね、みんなに たべてもらって

 みんなの えがおに なれるのが

 なによりも なによりも

 うれしいの。

 

 いちばーん いちばーん

 しあわせなの。