空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

こいのぼりさん

 こいのぼりさんが

 とても すなおな 顔をして

 風に のんびりと なびいています。

 旅を してきた 風さんたちの

 たのしい おはなしを ききながら

 のんびり のんびり なびいています。

 

 こいのぼりさんが

 まーるい ひとみを キラキラ させて

 青い お空を ながめています。

 旅を してきた 雲さんたちの

 あかるい おはなしを ききながら

 キラキラ キラキラ ながめています。

 

 こいのぼりさんは

 風さんたちや 雲さんたちの おはなしで

 こころが 夢で ふくらんで

 ぷっくら ぷっくら ふくらんで

 光の海を およいで います。

 

 まぶしそうに

 うれしそうに

 

 ピン ピン  と

 

 光を

 はねながらね。

 

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お月さま

 透きとおった 空に

 まんまるい おおきな お月さまが

 むかえて くれました。

 

「とっても うれしい!」 って

 いっている みたいに

 ほんとうに ほんとうに あかるくて

 えがおに あふれて いるのです。

 

 その 明かりに つつまれて いると

 わたしは しあわせで いっぱいに なり

 にっこり していました。

 

 家たちも うっすらと 銀いろに 染まって

 とても とても 平和で しあわせ そうです。

 

 まわりの 星たちは

 お月さまの あまりの 美しさに

 うっとりとして、 いつもより

 しずかに かがやいて いたのです。

 

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てを ふる

 おはよう!

 みんな 元気 って

 すずめさんたちに

 てを ふったらね。

 朝が キラッと

 ひかって くれました。

 

 こんにちは!

 いい天気だね って

 カラスさんに

 てを   ふったらね。

 昼が パッと

 ひかって くれました。

 

 いってらっしゃーい!

 いつか 乗せてね って

 ながれる 雲さんたちに

 てを ふったらね。

 お空が フワッと

 ひかって くれました。

 

 ありがとう!

 きょうも たのしかった って

   夕日さんに

 てを ふったらね。

 ゆうべ が ジーンと

 ひかって くれました。

 

 きょうも

 わたしは 元気です って

 朝日さんに

 てを ふったらね。

 世界が かがやいて くれたのです。

 

 まぶしいくらいに!

 

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さくら

 さくら

 さくら

 なぜ 咲くの。

 

   おさんぽの 犬さんたちに

   みせて あげたくて

   あかちゃんたちに

   みせて あげたくて

   咲いて いるの。

 

   みんなの えがおを みれるのが

   とても とても しあわせです と

   青い お空への 手紙なの。

 

 さくら

 さくら

 なぜ  散るの。

 

   小鳥さんたちが

   枝で あそぶのが うれしくて

   こどもたちの かわいい声が

   くすぐったくて くすぐったくて

   散って いるの。

 

   あふれてくる

   よろこびに しあわせに

   散って いるの。

  

   そしてね、

   やさしい 風さんが

   はこんで くれるのです。

 

   よろこびで いっぱいの きもちを

   しあわせで いっぱいの きもちを

 

   ひろーく ひろーく

   とおくへ とおくへ

 

   はこんで くれるのです。

 

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小鳥さんの あくび

 小鳥さんが

 あくびを しました。

 

 ちいさな ちいさな

 しゃぼん玉 みたいな

 あくび なのです。

 

 ふわふわの こころが

 はいって いるのね。

 透きとおった こころが

 はいって いるのね。

 

 お歌の あかちゃんも

 はいって いるみたい。

 お空の かけらも

 はいって いるのかな。

 

 小鳥さんが

 あくびを しました。

 

 ちいさな ちいさな

 しゃぼん玉 みたいな

 あくびを。

 

 からだの なか

 いっぱいに いっぱいに なった

 しあわせに。

 

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子馬

 朝の風 って

 なんて すてきな

 におい なんだろう!

 

 おはよう!

 ぼくは

 子馬 です。

 

 走るのが

 だいすきなのです。

 

 ぼくが

 走りたいって

 おもうより 先に

 あしが 走り だすんだよ。

  ずんずん

  ずんずん

 先へ 先へ 走り だすので

 どんどん うれしく なって

 もっと もっと 走りたく なるのです。

 

 はねるのも

 とっても すきです。

 

 ぼくが

 はねたい って おもうより 先に

  ピョンピョン

  ピョンピョン

 からだが はねるので

 どんどん たのしく なって

 もっと もっと はねたく なるのです。

 

 もう

 うれしくって

 たのしくって

 お空まで 走って いけそう なんだ。

 お日さままで 走って いけそう なんだ。

 お空の 神さまも

 ここまで 走って おいで って

 おっしゃって くれたの。

 

 おもいっきり

 走ったり はねたり したあとは、

 おともだちの お花さんの そばで

 おひるねを します。

 

 お空の 神さまの ところまで

 おおきな おおきな 虹のうえを

 走っている 夢を みながらね。

 

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春の雨

 春の雨が

 ふっています。

 

 しずかに しずかに。

 

 あたりは

 ほのかな あまい 香りで

 いっぱいに なり

 わたしは うっとりと

 めを とじるのです。 

 

 春の雨が

 ふっています

 

 ていねいに ていねいに。

 

 すべての ものを

 いとおしむ ように。

 わたしは

 からだの なかも こころの なかも

 すみずみまで うるおって ゆくのです。

 

 春の雨が

 ふっています

 

 やさしく やさしく。

 

 おさないこを

 そっと つつむように。

 わたしは とても 安心して

 ほほえむ のです。

 

 春の雨が

 ふっています。

 

 天上に 花が

 咲きあふれた よろこびに

 春の 神さまが

 雨を ふらせて います。

 

 このうえなく

 うつくしい  うつくしい

 雨を。

 

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