空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

ヨット

 ぼくは

 ヨットです。

 

 まっ白な 帆を

 まっすぐに たてて 走ります。

 

 空の 神さまも

 海の 神さまも

 やさしく ほほえむ なかを。

 クラクラ するほど 透きとおった

 青の なかを。

 

 風が ふくと

 こころは 夢で はちきれ そうになり、

 あふれる 陽ざしに

 からだは よろこびで いっぱいに なるのです。

 

 たのしいね って

 波しぶきが はしゃいで ぼくを ぬらす。

 うれしいね って

 ともだちの カモメも イルカも

 ひとみを キラキラ させて いっしょに ついてくる。

 

 むねが キューンと するほど

 ひろく まぶしい 世界へ。

 

 きっと

 どこかに ある 宝島へ。

 

 ひかりの 上を すべるように

 水平線に すいこまれるように

 

 ぼくは

 いま

 走っている!

 

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