空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

春の雨

 春の雨が

 ふっています。

 

 しずかに しずかに。

 

 あたりは

 ほのかな あまい 香りで

 いっぱいに なり

 わたしは うっとりと

 めを とじるのです。 

 

 春の雨が

 ふっています

 

 ていねいに ていねいに。

 

 すべての ものを

 いとおしむ ように。

 わたしは

 からだの なかも こころの なかも

 すみずみまで うるおって ゆくのです。

 

 春の雨が

 ふっています

 

 やさしく やさしく。

 

 おさないこを

 そっと つつむように。

 わたしは とても 安心して

 ほほえむ のです。

 

 春の雨が

 ふっています。

 

 天上に 花が

 咲きあふれた よろこびに

 春の 神さまが

 雨を ふらせて います。

 

 このうえなく

 うつくしい  うつくしい

 雨を。

 

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ちょうちょう

 ステップ

 ステップ

 ラン ラン ラン

 ワルツの

 ステップ

 ラン ラン ラン

 

 こんにちは!

 ぼくは

 生まれたての

 ちょうちょう です。

 

 うれしくって うれしくって

 しかたが ないのです。

 

 夢みた とおりに

 こんなに きれいな 羽が はえて いるなんて!

 こんなに 自由に 飛べるなんて!

 

 だから

 ぼくの すがたを

 みて もらいたくて

 あっちの お花さんへ

 こっちの お花さんへ

 とおくの とおくの お花さんへ

 飛んで いるのです。

 

 お日さまにも

 みて もらいたいから

 たかーく 飛んだり します。

 

 もう

 いそがしくって いそがしくって

 たいへん なのです。

 

 葉っぱを いっぱい

 たべさせて もらった

 おれいも ちゃんと しました。

 

 そうしたらね、

 みんな

 「おめでとう」って

 「よかったね」って

 いってくれたの。

 

 それが

 とっても うれしくて

 みんなに しあわせの ダンスを

 みて もらうのです。

 

 ステップ

 ステップ

 ラン ラン ラン

 

 ひかりと いっしょに

 ラン ラン ラン

 

 ワルツの

 ステップ

 ラン ラン ラン。

 

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小鳥は うたう

 ぼくたち

 小鳥は うたうのです。

 野に咲く 花の こころでね。

 

 風に ふかれている

 ここち よさを。

 陽ざしに つつまれている

 ここち よさを。

 

 ぼくたち

 小鳥は うたうのです。

 きれいな 水の こころでね。

 透きとおって ゆく ここち よさを

 流れて ゆく ここち よさを。

 

 ぼくたち

 小鳥は うたうのです。

 まっ青な 空の こころでね。

 

 晴れわたって ゆく

 ここち よさを。

 光に あふれて ゆく

 ここち よさを。

 

 ぼくたち

 小鳥は うたうのです。

 うたって いるのが

 たのしいな!  って。

 うれしいな!  って。

 

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キリン

 みなさん

 ようこそ アフリカへ。

 

 ぼくは

 キリンです。

 

 お空を ながめるのが

 だいすき なのです。

 

 いつも いつも

 ながめて いるから

 こんなに 首が ながーく なったのかな。

 

 お空を ながめて いると

 おだやかで 澄んだ きもちに なります。

 きっと、

 どこまでも ひろーい からだね。

 どこまでも たかーい からだね。

 どこまでも あおーい からだね。

 

 ぼくは

 お日さまの においの なかを

 ゆっくり ゆっくり あるきます。

 とおくの 景色を ながめながら。

 とおくの 音を ききながらね。

 

 するとね、

 夢みるような きもちに なってきて

 のんびりした きもちに なってきて

 とっても とっても

 やさしい きもちに なって くるのです。

 

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風が ひかる

 風が ひかる

 風が ひかる

 

 木たちが たのしさに

 そよぐ ときに。

 花たちが うれしさに

 そよぐ ときに。

 

 風が ひかる

 風が ひかる

 

 小鳥たちが  よろこびに

 はばたく ときに。

 雲たちが あしたに

 旅立つ ときに。

 

 風は よろこびながら

 風は たのしみながら

 はてしない まっ青な 空を

 どこまでも どこまでも

 かけぬけて ゆくのです。

 

 ひかる

 ひかる

 

 風が ひかる。

 空が ひかる。

 

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オウム

 こんにちは。

 ぼくは

 オウムです。

 

 ことばを おぼえるのが

 だいすき なのです。

 

 たのしい ことばを おぼえたよ。

 おもわず うたいたく なってくるね。

 

 うれしい ことばを おぼえたよ。

 おもわず おどりたく なってくるね。

 

 やさしい ことばを おぼえたよ。

 きもちが フンワリ してくるね。

 

 きれいな ことばを おぼえたよ。

 きもちが キラキラ してくるね。

 

 うつくしい ことばを おぼえたよ。

 きもちが すきとおって くるね。

 

 きみの なまえを おぼえたよ。

 

 きみのこと、もっと もっと

   すきに なったよ。

 ぼくの なまえも おぼえてね。

 

 ...ほらね、

 

 きみと ぼくは

 もう すっかり

 ともだち だよ。

 

 ピッカ ピカ の

 ともだち!

 ともだち!

 

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ツバメ

 おはよう!

 ぼくは

 ツバメです。

 

 南から

 だいすきな 風さんと いっしょに

 やって きました。

 

 風さんは

 ぼくの  だいじな だいじな

 ともだち なのです。

 

 風さんは

 ブランコ にも

 すべり台にも

 ジェットコースター にも

 なって くれるんだよ。

 

 スイーッ! スイーッ!

 

 ななめ  右へ 

 ななめ  左へ

 ぐるぐる 回転 宙返り!

 

 風さんと いっしょに

 空へ 絵を かくようにね。

 

 もう、たのしくて たのしくて

 じかんを わすれて しまうのです。

 

 そして

 ぼくは 風さんに  なって

 風さんは ぼくに  なって

 とんで いるんだよ。

 

 おはなしも します。

 これから みたい

 海や 山や 雲や 虹の

 おはなし をね。

 

 だから

 ぼく

 風さんと いつまでも どこまでも

 いっしょに いたいのです。

 

 だって、 

 風さんも ぼくの ことが

 だいすき なんだもの!

 

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