空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

きのこさんの おはなし

 こんにちは! 

 ぼくは

 きのこです。

 

 かくれんぼが

 だいすき なのです。

 

 土さんの なかで

 みみずさんや もぐらさんと

 にこにこ しながら

 かくれてるの。

 

 ぼくが

 こんにちは! って でてきたら、

 みーんな すごーく びっくりして

 とーっても たのしそう なんだ。

 

 お日さまは ますます

 ぴっかぴかに わらってたし。

 どんぐりさんたちも

 松ぼっくりさんたちも

 にこにこ しながら ころがって。

 そよ風さんたちは

 うれしそうに うれしそうに

 ダンスまで していたの。

 

 それからね それからね。

 ぼく、ちいさな みんなの

 おうちにも なれるんだよ。

 

 こびとさんたちは いしころさんと

 すんでる みたいだし。

 かわいい 夢の あかちゃんたちは

 きれいな 雨つぶさんと いっしょに

 すんでる みたい。

 ちっちゃな あかい実の

 あかりも ともして、

 たんぽぽさんの わたげの

 おふとんも おざぶとんも あって、

 それは それは

 しあわせそう なのです。

 

 ちいさな みんなの

 イスにも なれるんだよ。

 モモンガさんや カヤネズミさんや

 ときどき 天使さんたちも

 すわりに くるの。

 アリさんたちや バッタさんは

 ぼくの うえで

 お空を ながめるのが

 だいすき なんだって。

 

 そして そして 

 タイコにも なれるんだよ。

 こぎつねさんや こぐまさんが

  ポン ポポ

  ポン ポン

  ポ ポ ポ ポ ポ って

 じょうずに たたいて くれるの。

 そうしたらね、

 うさぎさんと リスさんが

  パン パパ

  パン パン

  パ パ パ パ パ って

 てびょうしを とったり。

 マツムシさんや コオロギさんは

 ピアノを

 キリギリスさんは

 チェロを ひいていたの。

 きっと みんなで

 おんがくかいを していたんだね。

 

 ぼく

 そんな みんなが

 だいすき!

 

 みんなの

 うれしそうな おかおを

 たのしそうな おかおを

 みるのが だいすき!

 

 ぼくの 

 おとうさんと おかあさん

 みたいにね。

 

 だって

 ぼくは

 土の 神さまの

 こども なんだもの。

 

 しずかで

 あったかくって

 やさしい やさしい

 

 土の 神さまの

 こども なんだもの。

 

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とんぼさん とんぼさん

 とんぼさん

 とんぼさん

 

 どうして

 とんぼさんに

 うまれて きたの?

 

 お空に

 だいすき! って いいたくて

 うまれて きたの?

 だから

 おおきな ひとみで

 お空を ずーっと

 ながめて いるの?

 お空と いつまでも いつまでも

 いっしょに いたくって

 ずーっと ずーっと

 とんで いるの?

 

 すずめさん

 すずめさん

 

 どうして

 すずめさんに

 うまれて きたの?

 

 もしかしたら

 でんしんばしらさんに

 だいすき! って いいたくて

 うまれて きたの かしら。

 ベンチさんにも ゆうびんポストさんにも

 草さんたちにも いしころさんたちにも

 さんりんしゃさんに こびとさんたちに ボールさんたちにも

 だいすき! って いいたくて

 うまれて きたの かしら。

 だって

 だいすき だいすき って

 うたって いるんだもの。

 かわいい おこえで

 だいすき だいすき って

 まいにち まいにち

 うたって いるんだもの。

 

 コップさんも カバンさんも

 くつしたさんも おようふくさんも

 ソフトクリームさんも にんじんさんも

 だれかに だいすき って いいたくて

 うまれて きたと、おもうんだ。

 だって

 ぼく きこえるんだもの。

 みんなの 

 だいすき だいすき の

 おこえが きこえるんだもの。

 うれしい うれしい 

 おこえが きこえるんだもの。

 

 そうしたら...

 ぼくは、

 

 ぼくは ぼくは

 どうして ぼくに

 うまれて きたの かなぁ...

 どうして どうして ここに

 うまれて きたの かなぁ...

 

 うん、

 きっと

 だいすきな みんなに あいに

 うまれて きたんだね。

 

 この世界の

 だいすきな いろーんな みんなに あいに

 うまれて きたんだね。

 

 だいすき って いいたくて

 だいすき だいすき! って

 なんども なんども いいたくて

 うまれて きたんだね。

 

 そして そして

 きみも ぼくも

 この世界の みーんな みーんな

 だいすきの お国から

 うまれて きたんだね。

 

 だいすきの お国から

 にこにこ にっこり

 ピカピカー って

 うまれて きたんだね。

 

 だいすき だいすき って

 いいたくて。

 

 だいすき だいすき って

 たくさん たくさん

 

 いいたくて。

 

 いいたくて。

 

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コオロギさん

 コオロギさんたちが

 おうたを うたって いるよ。

 

  リー リー リー

  ルリ ロリ ルー

  ルー ルー ルー

  ルリ ロリ リー

 

 とっても

 きれいな きれいな

 おこえでね。

 

 きいているだけで

 ぼくの こころも からだも

 お星さまみたいに

 かがやいて くるよ。

 まぶしいくらいに

 かがやいて くるよ。

 きっと

 お星さまたちに おしえて もらった

 おうた なんだね。

 

 コオロギさんたちが

 おうたを うたって いるよ。

 

  リー リー リー

  ルリ ロリ ルー

  ルー ルー ルー

  ルリ ロリ リー 

 

 きちんと おぎょうぎよく ならんで

 うたって いるよ。

 

 ちゃーんと おめかしを して

 おくつも おぼうしも

 ピッカピカに みがいてね。

 きっと

 うつくしい うつくしい

 神さまたちを

 おまねき しているんだね。

 

 お月さまからの おきゃくさまも

 いらしてた みたい。

 だって

 木の実 みたいに

 ちいさな ちいさな

 うさぎさんや りすさんや もぐらさんが

 きいて いたんだもの。

 おくびを ピコンと かしげて

 にこにこ しながら

 きいて いたんだもの。

 すきとおった

 ひかりの おようふくを きて

 うつくしい うつくしい

 おかおでね。

  

 いしころさんたちは こびとさんたちと

 草さんたちは アリさんたちと

 そして そして

 街路灯さんたちに しんごうきさんたち、

 すこし はなれた ところの

 ベンチさんも 

 もすこし はなれた ところの

 ゆうびんポストさんも

 ずーっと むこうの 

 お山さんも 海さんも

 きいて いたよ。

 みーんな  みーんな

 おいのりを するように

 きいて いたよ。

 おててを あわせて

 きれいな きれいな

 おかおでね。

 

 コオロギさんたちが

 おうたを うたって いるよ。

 

 うつくしい うつくしい 神さまたちを

 お月さまからの おきゃくさまたちを

 このせかいの いろーんな みんなを

 おまねきして

 うたって いるよ。

 

 きよらかな ひとみで

 きよらかな こころで

 うたって いるよ。

 

  リー リー リー

  ルリ ロリ ルー

  ルー ルー ルー

  ルリ ロリ リー 

 

 うつくしい うつくしい

 この世界で

 

 しずかに

 しずかに

 

 しあわせそうに

 しあわせそうに

 

 うたって いるよ。

 

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おじぎ草さんの おはなし

 こんにちは!

 ぼくは

 おじぎ草です。

 

 おじぎを するのが

 だいすき なのです。

 

 ありがとう! って

 おじぎを しているんだよ。

 

 虫さんたちには

 ぼくと あそんでくれて

 ありがとう!

 

 風さんには

 ぼくと ダンスを してくれて

 ありがとう!

 

 雨さんには

 きれいな おうたを  うたって くれて

 ありがとう! ってね。

 

 あそびに きてくれた

 こびとさんとは ありがとう! って

 あくしゅも するよ。

 ちいさな おててを

 そおっと そおっと つつむような

 あくしゅ をね。

 そうしたら

 なんだか とーっても

 しあわせな きもちに なるの。

 やさしい きもちに なるの。

 

 いろーんな 夢の あかちゃんも

 あそびに きて くれるんだ。

 もう うれしくって うれしくって

 ぼく、

 あそびに きてくれて ありがとう! って

 やさしく つつんで

 だっこを してあげるの。

 

 こいぬさんとも あくしゅを したよ。

 こいぬさんの かわいい かわいい

 おはな とね。

 うれしくって

 くすぐったくって

 たのしくって

 そばにいる いしころさんと いっしょに

 わらって しまったの。

 コロコロ って

 わらって しまったの。

 

 ぼくの まわりには

 ありがとう! が いっぱい。

 この世界には

 ほんとうに ほんとうに

 ありがとう! が いっぱい。

 だって みーんな 

 やさしいんだもの。

 みーんな みーんな 

 あったかいんだもの。

 

 だから、まいにち まいにち

 おじぎを して ばかり。

 あくしゅを して ばかり。

 もう いつも いつも

 たのしくて たのしくて。

 

 だからなのかしら、

 ゆうがたに なると

 すごーく すごーく

 やさしい きもちに なって

 おじぎを したまま 眠く なるのです。

 フンワリ フンワリ 眠く なるのです。

 

 そしてね

 とーっても しあわせな きもちで

 朝まで ぐっすり 眠るの。

 

 お日さまに

 きょう、いちにちに

 ありがとう! って 

 にこにこ にっこり

 おじぎを しながら 眠るの。

 

 お星さまたちや

 お月さまの

 きよらかな ひかりに つつまれて

  

 夢の なかでも

 フンワリ フンワリ

 おじぎを しながらね。

 

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ぼくの おじいちゃん

 ぼくの

 おじいちゃんが

 あるいて ゆくよ。

 

  コッポ カッポ

  カッポ コッポ

 

 のんびり のんびり

 うれしく うれしく

 あるいて ゆくよ。

 

 やさしい やさしい

 王さま みたいにね。

 

 きっと

 こころの なかの

 お花さんたちと いっしょに

 あるいて いるんだね。

 だいすきな だいすきな

 マーガレットさんや チューリップさん、

 パンジーさんに デイジーさんに

 コスモスさんや たんぽぽさんと

 いっしょに あるいて いるんだね。

 みんなと

 うれしい うれしい

 おはなしを しながら

 あるいて いるんだね。

 

 ぼくの

 おじいちゃんが

 あるいて ゆくよ。

 

  コッポ カッポ

  カッポ コッポ

 

 のんびり のんびり

 たのしく たのしく

 あるいて ゆくよ。

 

 やさしい やさしい

 王さま みたいにね。

 

 きっと

 こころの なかの

 生きものさんたちと いっしょに

 あるいて いるんだね。

 だいすきな だいすきな

 すずめさんや バッタさんや アマガエルさん、

 コオロギさんに キリギリスさんに

 めだかさんや ザリガニさんと

 いっしょに あるいて いるんだね。

 みんなと

 たのしい たのしい

 おはなしを しながら

 あるいて いるんだね。

 

 ぼくの

 おじいちゃんが

 あるいて ゆくよ。

 

 まっすぐ まえみて

 あるいて ゆくよ。

 にこにこ にっこり

 あるいて ゆくよ。

 

 きっと 

 キラキラの 

 あしたに むかって

 あるいて いるんだね。

 ピカピカの

 あしたに むかって

 あるいて いるんだね。

 

 だって

 とーっても

 うれしそう なんだもの。

 すごーく すごーく

 たのしそう なんだもの。

 

 もしかしたら

 もしかしたら

 

 ぼくの

 おじいちゃん って

 神さまに なっちゃったのかなぁ。

 やさしい やさしい

 神さまに  なっちゃったのかなぁ。

 

 だって

 ふんわり しろくて

 まぶしいんだもの。

 わらうと

 ふんわり ふんわり しろくて

 いっぱい いっぱい

 まぶしいんだもの。

 

 ぼくの

 おじいちゃんが

 あるいて ゆくよ。

 

  コッポ カッポ

  カッポ コッポ

 

 まっしろに

 かがやき ながら。

 

 のんびり のんびり

 あるいて ゆくよ。

 

 にこにこ にっこり

 あるいて ゆくよ。

  

 やさしい やさしい

 王さま みたいにね。

 

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アマガエルさんの おはなし

 こんにちは!

 ぼくは

 アマガエルです。

 

 みんなに

 あいさつ するのが

 だいすき なのです。

 

 きちんと

 りょうてを そろえて 

 あいさつ するんだよ。

 

 草さんに あいさつ するとね。

 草さん、いいにおいを

 いっぱい くれるの。

 そうしたらね、

 草さんの きれいな においで

 いっぱいに なって

 ぼくも まわりも このせかいも

 すごーく きれいに なるのです。

 草さん って すごいね。

 

 お星さまにも

 ちゃんと あいさつを します。

 お星さまに あいさつ するとね。

 ぼくの こころの なかが

 お星さまで いっぱいに なって

 キラキラ キラキラ してきて

 とーっても すきとおって くるの。

 すてきでしょ!

  

 お月さまには

 ちゃーんと おふろに はいって

 あいさつ するのです。

 虹さんの おくにに ある

 なないろに すきとおった

 うつくしい うつくしい おふろにね。

 フナさんたちや ザリガニさんたち、

 めだかさんたちや タニシさんたちが

 いちにちじゅう はいっている

 とーっても すてきな おふろ なの。

 うつくしい こころに なる、

 それは それは

 ふしぎな おふろ なんだ。

 

 おじぎも

 ちゃーんと できるんだよ。  

 だって

 おともだちの

 カタツムリさんや

 雨つぶさんや

 虹の あかちゃんを

 きちんと おむかえ したいんだもの。

 ようこそ おいでくださいました って

 きちんと おむかえ したいんだもの。

 

 それからね それからね

 ぼくの おうちは

 とっても きれいな お花さん なんだよ。

 おふとんも おざぶとんも

 きれいな きれいな 花びらさん。

 やわらかくって やさしくって

 ほんとうに きもちが いいのです。

 いつも いいにおいで いっぱい なのです。

 もう うれしくって うれしくって

 おもわず おうたを うたって しまうんだ。

 

 それに...

 ぼくの

 おそばには 

 神さまが いらっしゃるの。

 

 やさしい やさしい

 神さまが いらっしゃるの。

 

 だから

 ぼく

 いつも いつも

 きちんと りょうてを そろえて

 おぎょうぎよく しているのです。

 

 にこにこ にっこり

 しながらね!

 

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だいじょうぶ!

 だいじょうぶ。

 お花さんも 草さんも

 にっこり わらって いるから

 だいじょうぶ。

 

 バッタさんも かたつむりさんも

 ミミズさんも もぐらさんも

 じてんしゃさんだって

 ブランコさんだって

   エントツさんだって

 ゆうびんポストさんだって

 にっこり にっこり

 わらって いるから

 だいじょうぶ。

 

 お空も、お空の 雲さんも 虹さんも

 お山さんだって 

 海さんだって

 にこにこ にっこり

 おおきな えがおで わらってる。

 お日さまも やさしい おかおで

 こんにちは! って

 ずーっと わらって いるんだもの。

 

 小鳥さんは そよ風さんと

 まいにち お祈りの おうたを うたっているし。

 雨の日は ベンチさんたちが、

 風の日は でんしんばしらさんたちが、 

 しずかに  お祈りを しているよ。

 

 お池の なかでは

 めだかさんと タニシさんが

 おててを つないで なかよく おさんぽ。

 こびとさんと いしころさんは おやゆび姫さんと

 きょうも 野原へ ピクニックに。

 アイスクリームさんは

 うつくしい うつくしい

 雪の お国の

 ゆめを みているよ。

 

 そして

 よるには

 お星さまと お月さまが

 きよらかな おんがくを

 かなでて くれている。

 

 だいじょうぶ だいじょうぶ。

 だいじょうぶの

 じゅうまんばいも だいじょうぶ。

 ひゃくまんばいも だいじょうぶ。

 

 だいじょうぶ。

 このせかいは きみが いるから

 いろーんな みんなが いるから

 だいじょうぶ。

 

 神さまたちが いてくださるから

 にっこり わらって いらっしゃるから

 だいじょうぶ。

 せかいじゅうの いろーんな みんなの

 ひとみの なかでね。

 

 そして そして

 なんといっても

 

 きみには

 ぼくが いるから

 

 だいじょうぶ!

 

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