空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

さくらの おち葉の おはなし

 こんにちは!

 ぼくは

 さくらの おち葉です。

 

 ぼく

 とっても しあわせなの

 ほんとうに しあわせなの。

 

 だって 春にはね、

 ぼくと いっしょに たーくさんの みんなが

 写真を とって くれたんだよ。

 ぼくも うれしく なって にこにこ にっこり

 いっしょに 写真を とって もらったの。

 たのしかったなぁ。

 

 それにね

 ちょうちょうさんや みつばちさんたち

 小鳥さんたちも そよ風さんの あかちゃんも

 光さんの あかちゃんだって

 天使さんの あかちゃんだって

 ぼくの お花の みつが だいすき なんだ。

 だから、ぼくは みんなの

 すてきな すてきな お菓子屋さんに なれたのです。 

 うれしかったなぁ。

 

 夏にはね、

 のらねこさんたちや おさんぽの いぬさんたち、

 いしころさんたちに こびとさんたち。

 いろんな みんなの

 ほっと できる ところに なれて

 すごーく すごーく しあわせ だったの。

 だって、みーんな ぼくの 日かげで

 あそんだり、おはなしを したり、おひるねを したり、 

 ほんとうに しあわせそう だったんだもの。 

 

 虫さんたちも ちゃーんと

 おてがみを かいて くれたんだよ。

 ほら みて、

 ぼくに ちいさな 穴が

 あいているでしょ?

 これ、虫さんたちからの

 ありがとうの おてがみ なの。

 ぼくの かわいい かわいい

 たいせつな たいせつな おてがみ なの。

 すてきでしょ!

 

 そして そして 

 秋に なると

 こんなに きれいな いろに なるんだよ。

 こんなに うつくしい いろに なるんだよ。

 

 きっと、みんなから もらった

 うれしい きもちや

 たのしい きもちが

 いくつも いくつも かさなって

 こんなに きれいな いろに なれたんだね。

 こんなに うつくしい いろに なれたんだね。

  

 あぁ、

 なんて ぼくは

 しあわせ なのでしょう!

 

 うまれてきて

 よかったなぁ。

 

 ほんとうに ほんとうに

 よかったなぁ。

 

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また きてね

 風さん 風さん 

 また きてね。

 地球を ぐるっと まわったら

 おはなしを いっぱい もって

 また きてね。

 すてきな すてきな おはなしを

 いっぱい もって 

 また きてね。

 

 波さん 波さん

 また きてね。

 うみがめさんや くじらさん、

 サンゴさんや 人魚さんと

 たくさん たくさん あそんだら

 みんなを つれて また きてね。

 波の おうたを うたいながら

 また きてね。

 

 雲さん 雲さん

 また きてね。

 とおくの お山の やまびこさんと

 たくさん たくさん 眠ったら

 うつくしい うつくしい 夢さんたちと

 ふんわり ふわふわ

 また きてね。

 

 つばめさん つばめさん

 また きてね。

 南の お国へ かえったら

 おともだちを たくさん つくって

 なかよく いっしょに また きてね。

 すずめさんと まっているから

 また きてね。 

 

 ちょうちょうさんも ミツバチさんも

 バッタさんも かたつむりさんも

 また きてね。

 春に なったら また きてね。

 お花さんたちや 草さんたち、

 いしころさんたちや こびとさんたちと 

 やさしく やさしく まっているから

 げんきに げんきに

 また きてね。

 

 のらねこさんも しゃぼん玉さんも

 おてがみさんも おはがきさんも

 お日さまに お月さまに お星さまたちも

 たのしく たのしく また きてね。

 こんにちは! って

 また きてね。

 

 みーんな みーんな

 また きてね。

 ぼくの ところへ

 みんなの ところへ

 また きてね。

 

 おへやも おにわも どこもかも

 きれいに おそうじを して

 きれいに おかおも あらって

 きれいに おてても あらって

 きれいな こころで まっているから。

 

 にこにこ にっこり

 まっているから。

 

 また きてね。

 

 また きてね。

 

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小鳥の おしらせ

 こんにちは!  

 ぼくは

 小鳥です。

 

 みんなに おしらせを するのが

 だいすき なのです。

 

 だって この世界には

 すてきな ものが たーくさん あるんだもの。

 みんなに おしらせ したくなるほど

 すてきな すてきな ものがね。

 

 いちばーん はじめの おしらせはね。

 朝が きたよ! の おしらせなの。

 きれいな おみずで よーく おかおを あらって

 きれいな おみずも たくさん のんで

 いい おこえで おしらせ するんだよ。

  チュリ チュリ チー

  チッ チュル チー ってね。

 

 お花さんが 咲いたのも おしらせ しているよ。

 だって、すごーく すごーく うれしいんだもの。

 みんなに みて ほしいんだもの。

 

 かたつむりさんが おさんぽ しているのも

 とっても すてき なんだ。

 かたつむりさん って

 ゆっくり ゆっくり にこにこ にっこり

 しずかに しずかに おさんぽ するの。

 みているだけで ぼくも、まわりも、この世界も、

 とーっても あんしん するんだよ。

 それにね、

 かたつむりさんが おさんぽした あとは

 キラ キラ ひかって、天の おくにの 道のように

 それは それは うつくしいのです。

 

 そよ風さんが あそびに きたらね。

 ゆうびんポストさんも ベンチさんも

 でんしんばしらさん だって、しんごうきさん だって、

 みーんな きもちよさそうで うれしいの。

  

 お空に  雲の あかちゃんが うまれたのも

 虹の あかちゃんが うまれたのも

 ほんとうに ほんとうに うれしいの。

 すごーく すごーく しあわせなの。

 

 だから みんなに

 おしらせを したくなるのです。

 

 みなさんも ぼくたちの おしらせを

 よーく きいてみて くださいね。

 すてきな すてきな おしらせを

 たくさん たくさん しているよ。

 

 こころを こめて

  チュリ チュリ チー

  チッ チュル チー ってね!

 

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はずかしがりやさん

 あのね、

 ぼく

 トカゲさんを みつけたの。

 

 こんにちは! って

 あいさつ しようと したらね、

 トカゲさん すぐに かくれてしまったの。

 シッポだけ みせて かくれてしまったの。

 きっと、トカゲさんは

 はずかしがりやさん なんだね。 

 

 お花さんにも きれいだね って

 にっこり わらったんだよ。

 なのに、お花さん だまってるの。

 なんにも いわずに だまってるの。

 でも、ぼく わかるんだ。

 お花さんが うれしいのが わかるんだ。

 だって、ほんわり ほんわり

 いい においが したんだもの。

 きっと、お花さんも

 はずかしがりやさん なんだね。

 

 すずめさんにも いったんだよ。

 きょうも いいお天気だね って。

 そうしたら、すずめさんたち

 あわてて どこかへ

 とんでいって しまったの。

 

 メダカさんにも あいさつ したよ。

 おげんきですか? って。

 するとね、みーんな びっくりしたみたいに

 水草の かげに かくれて しまったのです。

 

 アリさんたちには、いつも いっしょうけんめいで

 えらいなぁ! すごいなぁ! って いったらね。

 アリさんたち、ますます いそがしそうに

 いっしょうけんめい、まえ見て あるいていたよ。

 

 お月さまにも お星さまにも

 コップさんにも いしころさんにも

 いつも きれいに ひかって くれて

 ありがとう って いったらね。

 みんな だまってたけれど、

 ますます やさしく やさしく

 ひかって くれたの。

 

 みーんな みーんな

 はずかしがりやさん なんだね。

 

 かくれたり するのも

 しらんぷり するのも

 だまっちゃうのも

 どこかへ いっちゃうのも

 みーんな みーんな

 はずかしい からだね。

 

 きっと、せかいじゅうには

 はずかしがりやさんで いっぱいだよ。

 

 ぼく

 そんな みんなが だいすき。

 すごーく すごーく だいすき。

 

 みーんな みーんな

 だいすきな だいすきな

 たいせつな たいせつな

 

 ぼくの

 おともだちだ!

 

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いしころさんの えんそく

 みなさん

 こんにちは!  

 

 ぼくは

 いしころです。

 

 これから えんそくに ゆくのです。

 おともだちの

 アリさんや かたつむりさん

 バッタさんに こびとさんに おやゆび姫さん、

 いろーんな ちいさな みんなと いっしょにね。

  

 おべんとうも ちゃーんと つくったんだ。

 ほらね、光で あんだ バスケットに はいってるよ。

 ぴっかり ぴっかり ひかって きれいでしょ?

 そよ風さんが あんで くれたんだ。

 

 ぼくたちを のせてくれるのは 

 のらねこさん なの。

 ゆっくり ゆっくり

 やさしく やさしく

 すすんで くれるから

 お花さんたちや 草さんたち、

 小鳥さんにも お空の 雲さんにも

 でんしんばしらさんにも

 こんにちは! って

 あいさつ しながら すすむんだよ。

 

 行きさきは ちいさな  神さまたちの

 うつくしい うつくしい お庭です。

 そこで、神さまたちと なわとびを したり

 いっしょに おべんとうを たべたり

 みんなで ふんわーり

 おひるねを するのです。

  

 ながれ星さんも ぼくたちを のせてくれるんだよ。

 ながれ星さんは とっても はやいから たいへん なのです。

 でも、いろーんな お星さまの ところや

 虹さんの おうちへも つれていって くれるから

 すごーく すごーく たのしいの。

 お月さまへも いったり、

 このあいだなんか

 天使さんたちの ゆうえんちまで

 あそびに いったの。

 

 行きさきは どこなの って?

 天の 神さまの

 うつくしい うつくしい お花畑だよ。

 そこで、お花さんたちと

 ダンスを したり

 お祈りを したり

 神さまの すてきな すてきな おはなしを きいたり。

 そして そして

 とーっても やさしい きもちで、

 しあわせな きもちで、

 おうちに 帰るのです。

  

 どこかで

 のらねこさんや

 ながれ星さんを みつけたら

 ぼくたち ちいさな みんなが のっているから

 よーく、みてね。

 

 みんなで こんにちは! って

 にこにこ にっこり

 てを ふってるよ。

 

 そう、

 せかいじゅうの

 みんなにね!

 

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神さまを みつけたよ

 ぼく

 神さまを みつけたよ。

 

 夜あけまえの おやねの うえでね。

 神さまは 小鳥さん だったの。

 しずかに とおくを ながめて いらっしゃったよ。

 きよらかな おかおで ながめて いらっしゃったよ。

 きっと、お日さまを おむかえ してくれて いたんだね。

 

 みちばたの はしっこでも 神さまを みつけたんだ。

 とーっても ちいさな お花さん だったの。

 やさしい おかおで

 まわりを この世界を ながめながら

 きよらかな おこえで お祈りも されていたの。 

 みんなが しあわせで ありますように って。

 この世界が しあわせで ありますように って。

 きれいな ひかりに つつまれながら

 お祈りも されていたの。

 

 ゆうぐれの 小みちでも みつけたんだ。

 でんしんばしらさんが 神さま だったの。

 ほんとだよ。

 まっすぐな うつくしい うつくしい おすがたで

 夕焼けさんと おはなしを していたんだもの。

 うっとり するほど

 うつくしい おはなしを していたんだもの。

 

 おうちでも みつけたんだよ。

 コップさんが 神さま だったの。

 きらきらの すきとおった こころで

 おへやを この世界を 照らして くださってた。

 

 お庭で みつけた 神さまはね、

 ホウキさん だったの。

 おだやかに ものを おもって いらしたよ。

 とても とても あったかい おかおでね。

 きっと

 アリさんたちや いしころさんたちや こびとさんたち、

 いろーんな ちいさな みんなの しあわせを

 ねがって いらっしゃったと、おもうんだ。

 だって、ホウキさんを みているだけで

 あったかーい きもちに なったんだもの。

 

 あのね、

 ぼく

 神さまを みつけたよ。

 いっぱい いっぱい みつけたよ。

 

 きっと、この世界は

 やさしい 神さまで いっぱい なんだね。

 あふれる くらいに いっぱい なんだね。 

 

 あ、

 きみも...

 神さまなの? 

 

 やさしい やさしい

 神さまなの?

 

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ぼくは おてつだいやさん

 ぼく

 はじめたの。

 おてつだいやさん をね。

 

 ちゃーんと

 空いろのクレヨンで

 かんばんも かいたんだよ。 

 

  「ぼくは

   おてつだいやさん です。

 

   アリさんたちの 冬じたくの

   おてつだいも しています。

   おいしいお菓子も 土も はこびます。

   いちどに たくさん はこべます。

 

   みつばちさんたちの おてつだいも するよ。

   お花のいっぱい 咲いている

   こうえんにも かだんにも

   うつくしい うつくしい

   ひみつの 野原にも あんないするよ。

 

   いしころさんの おてつだいも しています。

   いきたいところへ どこへでも

   つれていって あげれるし、

   おともだちに おてがみも とどけます。

  

   こびとさんの

   おまつりの おてつだいも

   おんがくかいの おてつだいも したいです。

 

   すずめさんに

   あまがえるさんに

   バッタさん。

   ちいさな ちいさな みなさんの

   いろーんな おてつだいを したいのです。

 

   まいにち まいにち まっています。

 

   おまけは、ぼくの

   おいしい おいしい おやつだよ。

 

   ごようのかたは

   このすずを ならしてください。

 

       このおうちの、

            ぼくより。」

 

 って、かいて

 おにわの お花さんのよこに たてたんだ。

 

 ちいさな みんなの

 おてつだいを したくて。

 よろこんで もらいたくて。

 ていねいに ていねいに かいたんだ。

 

 だって、みーんな

 いっしょうけんめいなんだもの。

 なんにもいわずに

 がんばっているんだもの。 

 みんなを すごーく すごーく

 だいすきなんだもの。

 

 みんな よんでくれるかなぁ...

 よんでくれると うれしいなぁ...

 

 あ、

 チロ チリ チリ リン って

 すずが なったよ!

 

 おきゃくさまが きたみたい。

 

 ぼく、

 みてくるね!

 

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