空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

神さまを みつけたよ

 ぼく

 神さまを みつけたよ。

 

 夜あけまえの おやねの うえでね。

 神さまは 小鳥さん だったの。

 しずかに とおくを ながめて いらっしゃったよ。

 きよらかな おかおで ながめて いらっしゃったよ。

 きっと、お日さまを おむかえ してくれて いたんだね。

 

 みちばたの はしっこでも 神さまを みつけたんだ。

 とーっても ちいさな お花さん だったの。

 やさしい おかおで

 まわりを この世界を ながめながら

 きよらかな おこえで お祈りも されていたの。 

 みんなが しあわせで ありますように って。

 この世界が しあわせで ありますように って。

 きれいな ひかりに つつまれながら

 お祈りも されていたの。

 

 ゆうぐれの 小みちでも みつけたんだ。

 でんしんばしらさんが 神さま だったの。

 ほんとだよ。

 まっすぐな うつくしい うつくしい おすがたで

 夕焼けさんと おはなしを していたんだもの。

 うっとり するほど

 うつくしい おはなしを していたんだもの。

 

 おうちでも みつけたんだよ。

 コップさんが 神さま だったの。

 きらきらの すきとおった こころで

 おへやを この世界を 照らして くださってた。

 

 お庭で みつけた 神さまはね、

 ホウキさん だったの。

 おだやかに ものを おもって いらしたよ。

 とても とても あったかい おかおでね。

 きっと

 アリさんたちや いしころさんたちや こびとさんたち、

 いろーんな ちいさな みんなの しあわせを

 ねがって いらっしゃったと、おもうんだ。

 だって、ホウキさんを みているだけで

 あったかーい きもちに なったんだもの。

 

 あのね、

 ぼく

 神さまを みつけたよ。

 いっぱい いっぱい みつけたよ。

 

 きっと、この世界は

 やさしい 神さまで いっぱい なんだね。

 あふれる くらいに いっぱい なんだね。 

 

 あ、

 きみも...

 神さまなの? 

 

 やさしい やさしい

 神さまなの?

 

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