空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

ふゆ

 ふゆが くるとね、

 ぼく

 やさしい きもちに なるの。

 

 だって

 いしころさんに おふとんを

 かけて あげたく なるんだもの。

 いしころさんも

 とーっても やさしい えがおに なってるよ。

 きっと、いしころさんは お日さまに 

   あっためて くれて ありがとう!

 って おててを あわせて いるからなんだね。

 

 それからね、

 みちばたの お花さんたちにも

 マフラーを まいて あげたく なるのです。

 お花さんたちも

 なんだか やさしいんだよ。

 いちねんじゅうで いちばーん やさしい えがお

 ほほえんで くれるの。

   おげんき ですか?

 って やさしく ほほえんで くれるの。

 

 ふゆが くるとね、

 ぼく

 アリさんたちは どうしてるのかなぁ

 トカゲさんたちは どうしてるのかなぁ

 って おもうの。

 きっと アリさんたちも

   ちょうちょうさんたち どうしてるのかなぁ

   てんとうむしさん どうしてるのかなぁ

   みみずさん、かぜを ひいていないと

   いいんだけれど。

 って おもっていると、おもうんだ。

 そして そして

 みんなに おてがみを かいているよ。

   おげんき ですか?

 の やさしい おてがみを かいているよ。

 

 でんしんばしらさんには

 おなかが ひえないように

 はらまきを まいて あげたく なるのです。

 でんしんばしらさんも

 とーっても やさしく なってるよ。

   きょうも がんばるぞー! 

 って でんきさんたちを 

 たーくさんの みんなの ところへ

 うれしそうに はこんで いるんだもの。

 

 ベンチさんたちには

 ほわほわの ブーツを はかせて あげたいな。

 だって

 ベンチさん、おち葉さんたちを

 おひざの うえで 

 あっためて あげているんだもの。

   さむくない ですか?

   だいじょうぶ ですか?

 って やさしく

 あっためて あげているんだもの。

 

 ふゆが くると

 みんな やさしく なるね。

 

 このせかいの みーんな みーんな

 すごーく すごーく

 やさしく なるね。

 

 もしかしたら

 ふゆさん って

 やさしい おくにから きたのかしら。

 

 やさしい おくにの

 おひめさま なのかしら。