空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

ふゆの におい って あったかいな

 ふゆの  におい って

 あったかいな。

 おひさまの あったかーい

 においが するよ。 

 きっと、おひさまが

 ぼくたちを フンワリ フンワリ

 つつんで くれている からなんだね。

 さむく ないように、って

 やさしく フンワリ フンワリ 

 つつんで くれている からなんだね。

 

 ふゆの におい って

 あったかいな。

 きっと

 お山の キツネさんたちが

 マフラーを あんでいる

 におい なんだね。

 森の うさぎさんたちが

 てぶくろを あんでいる

 におい なんだね。

 どんぐりさんたちや ダンゴムシさんたちが

 かぜを ひきませんように、って

 おいのりしながら やさしく

 あんでいる におい なんだね。

 

 ふゆの におい って 

 あったかいな。

 もしかしたら

 ストーブさんの におい なのかしら。

 アリさんたちの おうちや

 もぐらさんの おうちや

 みみずさんの おうちの

 かわいい かわいい ストーブさんの

 におい なのかしら。

 

 そして そして

 つちの なかで

 ちいさな ちいさな タネさんたちが 

 ぐっすり ねむっている

 におい、なのかもしれないな。

 春の ゆめを みながら

 ニコニコ ニッコリ ねむっている

 におい、なのかもしれないな。

 ちょうちょうさんや みつばちさんや

 テントウムシさんと あそんでいる

 春の やさしい やさしい

 ゆめをね。

 

 それからね それからね。

 いろーんな おうちさんたちの

 あかりの におい なんだと、おもうんだ。

 たーくさんの あかりさんたちが

 みんなを やさしく まもっている

 におい なんだと、おもうんだ。

 そして そして

 街路灯さんの おだやかな あかりや

 しんごうきさんの いっしょうけんめいな あかりの

 におい なんだと、おもうんだ

 

 ふゆの におい って

 あったかいな。

 

 ほんとうに ほんとうに

 あったかいな。

 

 あったかーい 世界の

 においが するよ。

 

 あったかーい こころの

 あったかーい えがお

 においが するよ。