空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

音さん って ふしぎだね

 音さん って

 ふしぎだね。

 

 ほんとうに ほんとうに

 ふしぎだね。

 

 だって

 ぼくが

 やさしい きもちに なると

 とーっても きれいな 音さんが

 うまれて くるんだもの。

 ぼくの なかに

 あふれる くらいに

 うまれて くるんだもの。

 そうしたらね、

 ぼくの なかが

 ピッカピカに なって

 うまれたて みたいに なるんだよ。

 もしかしたら

 きれいな 音さんたちが

 ぼくを みがいて くれたのかしら。

 ピッカピカに

 みがいて くれたのかしら。

 

 ぼくが

 うれしい きもちに なったらね。

 ぼくの なかで

 とーっても あかるい 音さんが

 うまれてきて、

 ぼくの なかで

 ダンスを するの。

 ぼくも

 あかるい 音さんたちと いっしょに

 すてきな ダンスを するんだよ。

 おへやの

 コップさんや えんぴつさんや イスさんたちと

 いっしょにね!

 

 とーっても すきとおった

 音さんが うまれて くるのは

 しずかな きもちに

 なった ときなの。

 そして

 ぼくを やさしく

 つつんで くれるんだよ。

 天の お国の

 フワフワの おふとんさん みたいに

 ぼくを やさしく

 つつんで くれるんだよ。

 そうしたらね、

 いくらでも ねむれる のです。

 あったかーい 雲さんの うえで

 ねむっている みたいに

 いくらでも ねむれる のです。

 

 ひかる きもちに

 なったら、

 お星さま みたいな

 とても とても きよらかな

 音さんが うまれてくるよ。

 ぼくが

 すきとおった 宝石さんに なって

 まぶしいくらいに きよらかな 音さんが

 あとから あとから

 たーくさん うまれてくるよ。

 すてきでしょ!

 

 そして そして

 かなしい きもちに なったときは

 とても うつくしい 音さんが

 ぼくの なかに うまれてきて

 うつくしい ゆめを

 みせて くれるの。

 するとね、

 ぼくの なかの

 かなしい きもちさんも

 とても とても

 うつくしい ゆめに

 なって ゆくのです。

 

 音さん って

 ふしぎだね。

 

 ほんとうに ほんとうに

 ふしぎだね。

 

 きっと

 音さんたちは

 きみを ぼくを みんなを

 このせかいの ぜーんぶの みんなを

 たいせつに たいせつに

 したくって

 うまれて くるんだね。

 

 やさしく やさしく

 したくって

 うまれて くるんだね。