空へ ひろげて

空を眺めるのがだいすきな、わたしの空への手紙です。

なみださんが うまれた

 なみださんが うまれた。

 なみださんが うまれた。

 

 ぼくの おめめに

 プックリ プックリ

 うまれたよ。

 

 そうしたらね、

 ぼくの おめめが

 とっても きれいに なったの。

 

 だって

 お空が もっと もっと

 きれいに みえるんだもの。

 お空で

 風さんたちと 雲さんたちが

 あそんで いるのも

 かみなりさまと 虹さんたちが

 おさんぽ しているのも

 みえるんだもの。

 

 お山さんも

 ほんとうに きれいに

 みえるんだよ。

 お山さんに すんでいる

 やまびこさんの 

 きれいな おうちも おにわも

 すてきな おだいどころも

 かわいい イスさんも テーブルさんも

 みえるんだよ。

 

 アリさんたちが

 いっしょうけんめいに おいのり しているのも

 いっしょうけんめいに おまつり しているのも

 みえるの。

 アリさんたちの

 いっしょうけんめいな 

 うつくしい おかおが

 はっきり くっきり みえるの。

 

 そして そして

 いしころさんたちが

 お星さまたちと

 きれいな こころを

 かよわせて いるのも みえるのです。

 きっと

 お星さまが あんなに きれいに

 ひかって いるのは、

 いしころさんたちと

 きれいな こころを

 かよわせて いるからなんだね。

 

 そしてね

 トカゲさんたちの

 はずかしがりやさんな こころも

 みえるんだよ。

 すごーく すごーく

 かわいい こころがね。

 ほら、

 草さんたちも

 トカゲさんたちを

 やさしく かくして あげている。

 そおっと そおっと

 かくして あげている。

 

 なみださん って

 すごいなぁ!

 

 なみださん って

 すてきだなぁ!

 

 なみださんが

 うまれた だけで、 

 まわりも この世界も

 もっと もっと あかるく 

 もっと もっと きれいに

 みえるんだもの。

 

 みーんな みーんな

 はじめてみる みたいに

 ほんとうに ほんとうに

 うつくしく きれいに

 みえるんだもの。

 

 きっと

 なみださんが

 みんなの 

 この世界の ぜーんぶの みんなの

 ほんとうの すがたを

 おしえて くれたんだね。

 やさしく やさしく

 おしえて くれたんだね。

 

 もしかしたら

 なみださん って

 天の お国の

 お水さん なのかしら。

 

 とても とても すきとおった

 とても とても きよらかな

 天の お国の

 お水さん  なのかしら。